コインランドリー情報誌 ランドリービジネスマガジン LBM

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異業種で培った決断力で商機を掴む 建設業からコイン業界へ、覆された「イメージ」

 ㈱TOSEI(静岡県伊豆の国市)は、全国で7000を超える店舗に導入実績のあるコインランドリー機器のトップメーカー。コインランドリー「レインボー」を埼玉県内と東京都内に2店舗ずつ、計4店舗展開している埼玉県八潮市クラウド㈱もそのうちの1社だ。

 

 今回は異業種から参入し、着実に店舗数を増やしている同社の取り組みや、TOSEIの機器について社長の北出晴美氏と、経営を支えるご主人の康寛氏にお話を伺った。

 

「空きスペースの有効活用」から始まったビジネス

 レインボーの本店がオープンしたのは今から3年前の2013年。元々、建設会社を経営する康寛氏が、建設会社事務所の移転を検討。資材置き場を備えた物件を探し、八潮市の県道沿いに良い物件を見つけて購入した。しかし、立地面の良さもあったことから事務所ではもったいないと考え、資材置き場は作ったものの残ったスペースで何か別のビジネスをしようと決意。日頃、作業着の洗濯などで頻繁に利用していたコインランドリーの経営に興味を持ち、実際にやってみることにしたという。

 

 コインランドリーを始めるにあたって2012年11月にクラウド社を設立。康寛氏の会社で事務・経理を担当していた北出氏が社長に就任した。そして翌2013年9月、八潮市に西袋本店がオープン。現在、越谷市の蒲生店と東京都内の六町店、亀有店を合わせた計4店舗を展開している。

 

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(写真)レインボー六町店

 

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(写真)北出晴美社長(左)とご主人・康寛氏

 

「地味な場所」というイメージだったコインランドリー

 北出氏にそれまでのコインランドリーに対するイメージを伺ったところ、「当初のイメージは銭湯の横にあり、乾燥機と洗濯機しかないというもの。しかし、近所の店舗を実際に利用するようになって、洗濯乾燥機があり、携帯電話に『洗濯終了』のお知らせが来るサービスがあることを知って、昔のイメージとは違う『IT化』が進んでいると感じ、先進的なイメージに変わった」と語っていた。そして実際に始めてみて続けていく中で、オープン当初と比べ現在は年配のお客様が増えていることからも、このビジネスの成長を感じているという。


商機を掴む判断にはこれまでの経験が活かされている

 ここまでの3年間で着実に店舗数を増やしている同社。その成長を支えているのは、康寛氏だ。「長く経営者を務めている中で培われた『行くとき』と『行かないとき』の判断は活きているはず。まだ人口の数%しかコインランドリーを使っていないそうだが、それでもこれだけ店が多いということは、多分すぐに飽和状態になる。そうなる前に参入する判断は、これまでの経営者としての経験なしではありえなかった」と康寛氏。異業種での経験は確実に同社の成長に影響を与えている。また、初の社長業となる北出氏を長い間支えてきたが、最近は「3年経って経営者らしくなった」と信頼している様子だ。

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(写真)待ち時間のために本棚を設置

 

誰もが来やすい空間を目指した店舗作り

 今回、取材で訪れた六町店で印象に残ったのは、「シンプルな店内」。店舗作りにおけるこだわりを伺ったところ、北出氏は「清潔さと、誰もが来やすい空間にすること」と述べた。無人という特徴を活かして、あえて人との関わりを感じさせないシンプルな作りにしているため、なるべく機械以外は置かないようにしているという。
 また、販促等もオープン時のセール以外は特に何か目立ったイベントを行うことはない。「天気が悪いと多くの人が店に訪れる。そのときの居心地、利用した感想などが口コミで広がり、おかげさまで多くのお客様に愛されています」と北出氏。そして、そんな店舗作りはお客様にも好評。毎日1時間かけて清掃する従業員の丁寧なサービスの甲斐もあり、アンケートBOXには「いつも店舗が清潔で気持ちがいい」といった店内についての感想を述べるお客様が多いという。


TOSEIのサポート

 店内にある機械は㈱TOSEIの、小型、中型、大型の洗濯乾燥機と中型乾燥機に二段式中型乾燥機。

 

 オープン前、北出氏と康寛氏は数社のメーカーと話をし、TOSEIの機械を入れることにした。決め手となったのは、国産の機械を希望していたことに加え、TOSEIの営業担当の人柄だそうだ。北出氏は「商品の説明だけでなく、フォロー体制についても説明して頂いたこと、資材置き場ありきで店舗を作りたいという希望を考慮して頂けたことなど、こちらの目線で接して頂けたことが嬉しかった」と述べている。

 

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(写真)お客様に好評の大型洗濯乾燥機

 

 また、康寛氏は「海外のホテルにはコインランドリーがあり自分も使うことがあるが、海外のものは洗濯と乾燥が分かれていて、手間がかかる。しかも思ったより乾いてないこともあるし、仕上がりのフワフワ感もTOSEIの機器とは全く違う。また、ガスを使っているのでパワーも全然違う。家庭ではできない」と述べており、同社製品に対する満足度の高さが窺える。

 

 一方、利用者からは大型洗濯乾燥機が好評だ。こちらはふとんも洗え、「家庭では絶対できないため、天気が悪い日が続くときはとても助かる」という声が多いという。

 

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(写真)二段式中型乾燥機は計5台

 

継続路線で店舗拡大へ

 最後に北出氏に今後の同社の展望について伺ったところ、「5年以内に10店舗まで増やしたい」と述べていた。そして店作りは今後もシンプルに、入りやすい空間で。今後もこれまでの路線を継続していく方針だ。

 

※製品に関する問い合わせはTOSEI営業推進部 (TEL0120-002-490)まで。

 

(ランドリービジネスマガジン編集部)

 

 

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