REPORT:ビユーテー㈱/オリジナルの「おみせアプリ」、オープン4か月で800DL超。直営店で「ランドリー×洗車」の相性を再確認!
洗車ができるところと言えば真っ先に思い浮かぶのはガソリンスタンドだが、熾烈な価格競争や経営者の高齢化と後継者不足などの要因で年々減少傾向にある。そんな中、門型洗車機の累計販売台数で世界1位と2015年「ギネス認定」も受けているビユーテー㈱には、様々な業種の企業やオーナーから洗車ビジネスへの問い合わせが増加している。
しかし、その多くは「無人」での運営を求めていて、同社の洗車機器も全国のコイン洗車場などの無人店に設置されているものの、「まだまだ物足りないことが多く、洗車機の性能もそうだが、有人施設への設置に加えて『洗車場=無人ビジネス』を当社社員も新たに考える必要があった」。
そこで、自社運営でのみ分かる機械的、システム的な問題を把握し「皆様に愛される、痒いところに手が届く洗車機器の開発に活かしたい」として、2021年12月、同社直営で岐阜県羽島郡に洗車場併設のコインランドリー「KOMACHI」をオープンした。
これまでコインランドリー業界において洗車場の併設を提案してきた同社だが、自らコインランドリーを運営するのは、もちろん今回が初めて。お互いを補完する収益構造(コインランドリーは晴天時に売上が減少傾向となる一方、洗車場は売上が増加傾向となる)や、「洗う」「キレイにする」「日常生活の一部」といった様々なキーワードで結び付く両サービスの相性の良さは分かっており、その理解をさらに深めるために数ある無人ビジネスの中からコインランドリーとのコラボを選んだという。
その「KOMACHI」では、GMOインターネットグループのGMOデジタルラボ㈱がサービスを提供し、実績のあるスマホアプリ「おみせアプリ」に洗車の機能を組み込んだオリジナルのアプリ「洗車Pay」を導入している。
洗車Payは「洗車機のコースメニューが良く分からない」「現地でゆっくり選べない」といった利用客の意見を基に生まれたアプリで、自宅や出先で事前に洗車機コースの選択や決済(クレジットカード)を行えるのが大きな特長。
動画や説明文を見ながら、ゆっくりと自分のやりたい内容を選ぶことができ、画面に表示されたQRコードを受付機にかざすと洗車が始まる。
「お店のアプリ」として運用できることもオーナーへのアピールポイントで、アプリ会員は通常価格よりもお得な料金で利用できるほか、お店の情報やクーポンの配信も行える。
無人店なだけに、「アプリをダウンロードしてもらえるだろうか」という心配はあったが、オープンから4か月で800人超のダウンロード(2022年4月現在)があり、オーナー店にも導入してもらえる手応えは掴んだという。今後は洗車に関するマニアックな情報でコアな客層へのアプローチも図っていくほか、コインランドリーを快適に利用するヒントなど、様々な配信を行い、「新たなコインランドリー×洗車場のカタチを創っていきたい」としている。
また、洗車機メーカーとして実験をしたかった「高単価&低速しっかり洗浄(同社門型洗車機の洗浄技術)」が利用客から受け入れられて効果が出ている点からも、無人ビジネスとしての洗車場の可能性を大いに感じているそうだ。
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