ビジネスのヒントがいっぱい! スイスの「wash bar」/カラーコーディネーターによる海外の洗濯・ランドリー事情② 倉永真紀子
みなさんこんにちは!ライフ イズ カラフル!カラーコーディネイターの倉永真紀子です。今回は、今までありそうでなかった「お洗濯」と「ある業種」のコラボ情報を皆さんにお届けします!
スイスの首都、ベルンという街で見つけたスタイリッシュなデザインのカフェ。そこはただのカフェではなく、「wash bar」というお洗濯とカフェ・バーが一緒になった場所でした。
写真:お洗濯とカフェ・バーが一緒になった「wash bar」
「Coffee,drinks and Laundry」というコンセプトで、お洗濯の待ち時間にカフェやお酒を楽しめます。
入り口は一見普通のカフェですが、隣ではたくさんの洗濯機が私たちをお出迎え。
シルバーの洗濯機がきちんと整列して並んでいる様子は、スタイリッシュで都会的なイメージを感じさせます。洗濯機も立派なインテリアの一部ですね。
写真:『スタイリッシュで都会的なイメージ。洗濯機も立派なインテリアの一部に
洗濯機の周りには、昔のレトロな洗濯洗剤の缶と、AC DCやVAN HALENのレコードなどが飾られていて上手くマッチしていました。
洗濯機それぞれに 「Ethan」「Bill」などと名前が付いていて、1台1台に愛着を感じます。
写真:「Ethan」「Bill」など、それぞれの洗濯機に名前が
お洗濯の方法はコインランドリーと同じく、セルフサービス式。
お洗濯代は7フラン(約780円)で洗濯機、乾燥機共に使用可。カフェ・バーで飲食すれば、お洗濯代が5フラン(約555円)になります。
メニューはコーヒー、軽食などと共にビールやウォッカなどのアルコールも用意されています。
洗剤は洗濯機に組み込まれているとのことで、手ブラで来店OK。
スイスでは一般的なコインランドリーでも乾燥まで含めると5フランは掛かってしまうので、このサービスは利用する価値アリ!
店内にはエスプレッソマシーンも含めたバーカウンターとドラムセットがあり、お店のイメージは日本にもあるハードロックカフェのような雰囲気。
ですが、カフェタイムのビートルズのBGMと、窓から差し込む光は落ち着いた気分にさせてくれました。
夜にはイベントも開催されていて、Facebookを使って動画などが投稿されています。
wash barではHP、Facebook、トリップアドバイザーとSNSを通じた情報発信をしていて、レビューは高評価でした。
http://www.wash-bar.ch/de/ (HP)
https://www.facebook.com/washbarbern/ (Facebook)
お昼にはカフェ+お洗濯、夜になるとバー+音楽+お洗濯と雰囲気が変わることでカフェをメインにしても、バーをメインにしても、お洗濯をメインにしても、それぞれのニーズを満たすことができることがこのお店の強みです。
日曜日以外は朝9時から夜は22時半まで開いていて、スイスでこの営業時間は長い方なのですが、 来店客がどの目的をメインにしても成り立つことにより、営業時間内で能率よくお客様の来店が見込めます。
実際のレビューにも「お洗濯をしたいときに他の場所はほとんど開いてなかったから良かったよ」という意見があり、お客様のニーズを満たしていました。
また、ここに行くとお洗濯の待ち時間を楽しく過ごせそうな雰囲気を出しているところがとても魅力的です。それがまた、SNSでのシェアにもつながります。
スチールやメタリックカラーを用いて、整列された直線的なインテリアは全体的に無機質で、余分な装飾はありません。だからこそ、この場合のお店のコンセプトが引き立ち、伝わります。
店内の照明はパープルが基調。それがシルバーの洗濯機やお店の鏡などにも反射してライブ会場のようなイメージを感じます。
お洗濯のイメージというと白や青を思い浮かべる方が多いと思いますが、敢えてイメージとは違う色を使うことと、シンプルなインテリアを用いることで、昼はカフェになり、夜はバーやライブ会場にもなり、お客様に訴えるイメージが「お洗濯」だけに偏らず「バー」「音楽」という異業種とのバランスをとることができているのです。
まさに異業種の相乗効果ですよね。
カフェを探して見つけたこの場所に、次はお洗濯しに行きたいなと思いました。
お客様の楽しみとニーズを満たすヒントが満載のwash bar、私たちにも見習えるところがたくさんありますね!
倉永さんのブログ https://ameblo.jp/life-is-colorful-makiko/
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