REPORT：アクアが業務用洗濯機器の生産工場を新設、国内外の需要増に対応するため・滋賀県甲賀市に

アクア株式会社

　コインランドリー機器のトップメーカー※であるアクア㈱（本社・東京都中央区）は、コインランドリー市場の拡大に伴い、業務用洗濯機器の生産体制を強化した。機器生産キャパシティは約２倍になったという。

　グループ会社である湖南電機㈱（本社・滋賀県甲賀市）が業務用洗濯機器生産工場を新設したことによるもので、新工場は2019年９月11日より稼働を開始。既に国内外の需要増に対応しているという。なお、同社では今回の工場新設の背景について、以下のように述べている。

写真：２０１９年９月11日より稼働を開始した新工場。２３０００㎡（７０００坪）を上回る広さ

新工場建設の背景

　日本国内のコインランドリー市場は、共働き世帯が増加している社会的背景や、異業種企業の新規参入などで年々拡大を続けています。また、近年はアジアでもコインランドリー市場が拡大しており、AQUAのコインランドリー機器はその品質の高さから、海外需要も高まっています。

　湖南電機㈱は50年以上にわたり、家庭用洗濯機の一貫生産を続けてきた歴史を持ち、現在はAQUAブランドの業務用洗濯機器の製造を一手に手掛けています。その長年の経験で培った高い技術力と製品力を、日本国内だけでなく海外市場にも迅速に展開できるよう、生産体制を強化いたしました。オートメーションを取り入れつつ、熟練の技による丁寧な製品作りと、確かな検品体制による高品質な業務用洗濯機器を提供しつづけていきます。

写真：︎以前の工場と比べ、機器生産キャパシティは約２倍に

写真：最新の設備を備える。こちらは溶接自動機

◆湖南電機㈱の概要

　本社所在地は滋賀県甲賀市甲南町。昭和36年7月設立、三洋電機の二槽式電気洗濯機専門工場として操業開始。平成23年12月よりAQUAブランドの業務用洗濯機器の生産開始。

　なお、同工場では1999年１月にＩＳＯ9001（品質）、2000年２月にＩＳＯ14001（環境）の認証を取得している。

※国内コインランドリー機器販売台数において。同社調べ（2018年現在）

グローバルな視点で新たなコインランドリー共創へ
アイディアソン開催

　また、アクアではグローバルな視点で新たなコインランドリーを共創する「アイディアソン」を2019年10月26〜27日の２日間、都内で開催。アイディアソンとは、「アイディア」と「マラソン」を掛け合わせた造語で、特定のテーマについて、多様性のある人々がグループワークで新たなアイディア創出やビジネスモデルの考案を短期間で行うイベントのこと。

写真：今回のアイディアソンの審査項目


　アクアのアイディアソンは、2018年１月に次いで２回目で、今回のテーマは「住生活ソリューションとしてのランドリーを考える」。アクアでは企業目標として「グローバルの消費者に美しい住生活ソリューションを提供する」を掲げているが、海外でのコインランドリー展開では、当地の生活文化・習慣が日本と異なることから、取り組むべき課題が多く存在している。そこで今回は、より新たな価値を持つコインランドリーが創造されることを期待して、参加対象を「日本在住の外国人」に限定。当日は、韓国・中国・アメリカ・インドネシア・インド国籍の計15人が参加した。

　参加者の年齢は20代の学生から会社経営者までと幅広く、６チームのうち２チームが社会人チーム。初日にはコインランドリー２店舗の視察も行われ、機器の違いについてや、カフェ併設店舗ではカフェの利用率など、熱心に質問する様子がみられた。最後の成果発表会では、自国の文化や市場分析、洗濯への意識を元に様々なアイディアやコラボ・運用コストなどが提案された。

　その中で優勝したのは、韓国出身のチーム早稲女（Wasejo）。韓国では独身主義を好む若者が増えているという社会的背景を受けて、20代〜30代と若い世代を明確なターゲットとしたことや、トレンドを押さえた協業先とのコラボレーションにより、「利用者は洗濯物が回っている間、プライベートな空間でストレス解消ができる」との提案が高く評価された。


写真：韓国出身のチーム早稲女（Ｗａｓｅｊｏ）による最後の成果発表会の様子

写真：優勝者発表の瞬間の喜びの表情。メンバーには、アクアから賞金10万円が贈られた

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