REPORT:「店員がいることが大きなアドバンテージ」 クリーニングと併設で進めるコイン出店/コインランドリー経営を支える海渡産業㈱ ユーザー店舗紹介
海渡産業㈱
北海道札幌市 ㈱光生舎
北海道の札幌市を中心にクリーニング店「ピュア」を約40店舗展開している㈱光生舎は近年、クリーニング店を併設する形でのコインランドリーの出店に力を入れて取り組んでいる。
あくまでもクリーニング店との併設にこだわっているが、その理由はコインランドリーの増加による無個性化が進むにつれ〝店員がいる〟ということが大きなアドバンテージになると考えているから。
最近のランドリーマシンは多機能になり色々なサービスが受けられる反面、初めて来店する顧客は使用方法が分からず戸惑ってしまうこともしばしば。そのため「クリーニング店の受付スタッフはコインランドリーの顧客をサポートするスタッフでもあります」と同社は述べている。さらに、スタッフが常駐することで、店内は常に清潔で安心感もあり、女性でも入りやすい雰囲気になるといったメリットもあるそうだ。
——ピュア月寒店
現在、3店舗あるコインの一つである札幌市豊平区のピュア月寒店は2018年6月に既存のクリーニング店を移転する形でオープンさせた。
写真:札幌市豊平区のピュア月寒店
写真:洗濯乾燥機が小型2台、中型2台、乾燥機は中型が4台、大型が1台
この店舗はバリアフリーにも配慮した設計が特徴で、店内外には点字ブロックや目の不自由な方にも配慮した案内板、車イスも通れる通路幅を確保し、そこに店員のサポートが加わることで誰でも気軽に利用できる。
写真:バリアフリーの入り口で高齢者、障害者にも優しい店づくり
また、テナントとして入居したのは札幌中心街にもアクセスの良い地下鉄沿線の人気エリア。都会的な雰囲気を纏った単身者向けのマンションであったため、旧来のクリーニング店が持つイメージを払拭したいとの考えがあった。そこで同社は思い切ってロゴマークや店内外の意匠を一新。移転の際にデザインを変えることはリスクを伴うが、蓋を開けてみたら大正解で、若い顧客が増加し、売上は上昇の一途をたどっているという。
写真:従来のロゴマークが掲げられている札幌市東区の北25条東店
常に新しいことを追い求める
営業時間はコインランドリーが24時間、クリーニング店は8時から20時まで。20時以降はスタッフも常駐しないが、監視カメラと警備会社の連動があるので防犯面も安心。夜間に不審者がいればすぐさま警備員が駆けつける。
夜間の特徴としては一際目立つロッカーの存在だ。ピュアの新しいロゴマークを大きく配したロッカーはクリーニング品の24時間預かり・受け取りが可能となるシステムで、周辺エリアのビジネスマンなどからは「平日は仕事のため営業時間に来店出来ない」という声も多くあがっているが、このシステムを使えば時間を気にせず自分のペースで利用できる。
写真:クリーニングの受付
写真:24時間対応のロッカー
昨今のコインはカフェやベーカリー併設など、相乗効果が期待できる施設も多いが、ピュアはコインとクリーニング店を融合させた最先端の業態を目指す。「常に新しいことを追い求める姿勢が今後の業界活性化に繋がると信じている」と同社は述べている。
※北海道〜関東までのコインランドリーの開業に関する問い合わせは海渡産業㈱コインランドリー事業部(TEL011-836-3655)まで。
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