REPORT：TOSEI USER 「メルカリ」撮影ブースのスターターキット誕生・設置店の売上、35％アップ!!
㈱TOSEI
コイン機器メーカー大手の㈱ＴＯＳＥＩでは、フリマアプリ「メルカリ」を運営する㈱メルカリと提携し、2019年６月より、洋服などを出品用に撮影できる専用ブースを設置した実証実験を首都圏３か所（東京・東中野店、埼玉・川口並木店、神奈川・平台店）のＴＯＳＥＩ直営コインランドリーにてスタート。プレス発表が行われると、テレビや雑誌、ネットメディアなど１日で20社近くが集まり、各媒体で大きく取り上げられたことを前号にて紹介した。
写真：コインランドリー併設のホームドライ・ロマンチック街道店。「メルカリ」ののぼりが目を惹く
このコラボレーションは、ＴＯＳＥＩのスタッフが直営店の店内でメルカリに出品するために衣類を洗濯し、撮影している利用者の姿を多く目にしたことから始まっており、親和性は非常に高いと考えられていたが、実際に撮影ブースを設置した首都圏３か所のＴＯＳＥＩ直営店の直近３か月間（2019年８〜10月）の売り上げは平均35％増加。コインの売り上げは天候や競合店など様々な要因によって大きな波があることも珍しくないが、設置後は３店舗とも、前年と比べ一度も売り上げが下がったことはないという。
そこでＴＯＳＥＩでは、撮影ブースの設置はランドリーの売り上げアップに貢献すると考え、メルカリののぼりやメルカリ×ＴＯＳＥＩのロゴ入りのステッカー、ハンガーにハンガーラック、紙メジャーなどからなる「撮影ブースのスターターキット」を商品化。すると即座に兵庫県や大阪府を中心に85店舗を展開するクリーニング業の㈱ホームドライ（神戸市須磨区）が導入を決定。同社はコインランドリーとクリーニングの併設店も複数展開しており、2019年12月12日には併設店の１つである大阪府豊中市のホームドライ・ロマンチック街道店にて、関西エリアでは初となるプレス内覧会が行われた。関西でも「コインランドリーで洗ったその場で出品画像が撮影できる」専用ブースへの関心は高く、テレビや新聞、ネットメディアなどが多数取材に訪れていた。
写真：関西エリアでは初となるプレス内覧会に、多くのメディアが集まった
なお、ホームドライでは、ロマンチック街道店を含め、このスターターキットを一挙に11店舗に設置。そのうち５店舗がクリーニング店で、６店舗がコイン併設店だという。同社では、「メルカリ出品前にクリーニングを利用しているケースもあるようだ」とする一方で、「（目を惹く）メルカリののぼりを掲出できるなど、お店の宣伝につながるのでは」との期待も込めている。
写真：ロマンチック街道店の店内。入口はクリーニングコーナーで、コインはその奥
また、同社はクリーニング業界で昨今ブームとなっている「スニーカークリーニング」の火付け役として知られている。一部店舗では、スニーカークリーニングの利用者を対象に「除菌・消臭加工済」のステッカーを販売しており、クリーニング済の清潔感をアピールしたいメルカリ利用者に喜ばれているという。
写真：集金の負担軽減のため、機械本体のコイン投入口を塞ぎ、集中精算機に一本化
ロマンチック街道店ではスニーカークリーニングの利用者にステッカーを無償で提供するサービスを行っており、「ご希望の方は、ぜひ受付スタッフまでお声がけください」とのことだ。
写真：ホームドライは、クリーニング業界でスニーカークリーニングの火付け役として知られ、カウンターにもスニーカーがズラリと並ぶ
写真：コインのスニーカーランドリー
写真：ホームドライオリジナルの加工証
東日本大震災の後、「モノを捨てる」との行為に対して罪悪感を覚える人が増えたとされ、「メルカリ」に代表される昨今のフリマアプリ市場の急成長は、そんな背景も大きな要素であろう。「物を買う時に、売ることを考える」という層もおり、新たな消費者心理として「メルカリハイ」なる言葉も生まれている。
写真：兵庫県内のホームドライの店舗（クリーニングのみ）に設置されたメルカリキット。なお、こちらがキットの標準タイプで、ロマンチック街道店のキットは特別バージョンとなる
そんな中で誕生した「撮影ブースのスターターキット」は、新たなランドリー利用者を呼び込む大きな武器となるのではないだろうか。
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