コインランドリー情報誌 ランドリービジネスマガジン LBM

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REPORT:アクア株式会社/「withコロナ」時代にぴったりの独自の提案、店舗での利用率53.7%、オゾン水を活用した「除菌すすぎ」で清潔・爽やかに


差別化や単価アップを実現する大きな武器に

 新型コロナウイルスの感染拡大により“巣ごもり消費”関連など一部を除く様々な業種業態で市場が大きく縮小してしまったが、コインランドリーに関しては緊急事態宣言下であっても、「ほとんど売り上げに影響がなかった」との声が多いようだ。しかし、無人店舗が大半を占める=非対面の一方で、「不特定多数が利用する施設」との側面もあり、コロナ禍でも安心してもらえる取り組みを積極的にアピールしていきたいもの。

 コインランドリー機器のトップメーカー※1であるアクア㈱(本社:東京都中央区)には、オゾン(O3)で衣類の雑菌を除菌※2する「除菌すすぎ」を搭載した機種がラインナップされている。「除菌すすぎ」は、すすぎ時に水道水を電気分解してオゾン水を生成し、ドラムに投入。洗濯物に付着している雑菌をオゾン水の力で除菌する、というもの。洗濯物のニオイの元となる雑菌を除菌するので、イヤなニオイの発生を抑え、衣類をより清潔・爽やかに保つ。除菌すすぎ搭載機種では、洗濯前のドラム洗浄もオゾン水を使用できる。


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写真:除菌すすぎコースは、標準コースと比べ100円割高だが、利用率はかなり高い



 オゾンは分解時に殺菌・消臭・漂白(浄化)作用が生じ、分解後は酸素になるので環境にも優しい。そのため近年では、業務用を始めとした様々な分野でオゾンが活用されている。さらに2020年5月には、奈良県立医科大学らの研究グループより「世界初 オゾンによる新型コロナウイルス不活化を確認」との発表がなされ、ますます注目が高まっているところでもある。


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写真:「オゾンで除菌」を大きくアピールする専用コース搭載の洗濯乾燥機。除菌すすぎ中は、上の緑のランプが点灯する。アクアでは現在、店内PR用の動画も作成中


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写真:取材時に来店していた女性も除菌すすぎコースを選択。「色々と気になる時代だし、標準より高いと言っても100円なので、いつもこのコースを利用している」と話していた


 アクアでは、2000年代前半から「除菌すすぎ」を搭載した製品を発売しているが、以前は電解水を活用したもので、オゾン水の採用は2018年モデルから。今回の取材では、ドラム内で起きている「水を電気分解して作ったオゾン水の効果」を分かりやすく再現した実験を記者の目の前で行ってくれた。


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 これは、2つの水槽に500CCの水を入れ、インクをペットボトルのキャップ1杯分ずつ投入。片方は、ただの水道水を40秒間流し、もう片方は水道水を電気分解して作ったオゾン水を同じく40秒間流した。すると、結果は一目瞭然! オゾン水を流した方は、かなり青みが抑えられている。この青みを菌に見立てると、オゾン水の効果で菌が抑制されていることが理解できるであろう。


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写真:2つの水槽に500㏄の水とキャップ1杯分のインクを投入。右は水道水を40秒間流し、左は水道水を電気分解して作ったオゾン水を同じく40秒間流した実験の様子。オゾン水の方は流している間に色が変わってきて、最終的な結果は一目瞭然!


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 冒頭でも触れた通り、コロナ禍にあっても、ほとんど影響を受けなかったコインランドリーであるが、その一つの理由として人々の衛生に対する意識が高まり、今まで以上にまとめ洗いを行ったり、カーペットや敷物、寝具類を洗う人が増えていることが挙げられよう。


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写真:京都にあるアクアのアンテナショップでも「除菌すすぎ」コースを搭載した機械が稼働中


 アクアの「除菌すすぎ」コースは、標準コースと比べ100円高い設定となっているにもかかわらず、その利用率は多い月には53.7%、年間平均で37%というモデル店舗のデータもある。コロナとは長く付き合っていかざるを得ない状況のようだが、オゾン水による「除菌すすぎ」は利用者に安心感を与えるとともに、オーナーにとっては未導入店との差別化や単価アップを実現する大きな武器となるのではないだろうか。


※1 国内コインランドリー機器販売台数において。同社調べ(2019年12月現在)

※2 試験依頼先/アクア㈱、試験方法/寒天平板培養法、除菌方法/オゾン、除菌部分/ドラム内の衣類、試験結果/99.0%以上



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