コインランドリー情報誌 ランドリービジネスマガジン LBM

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REPORT 「コインレス」ランドリー、新宿に誕生!会員制で使い放題のコースも 日建リース工業㈱のアラエル

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 「月額利用料を支払うと使い放題の会員制」で、コインランドリーなのにコインの投入口が無い――これまでにない全く新しいスタイルのコインレスランドリーが今年3月、東京・新宿区に誕生した。

 

 その店の名前は「Araeruアラエル)」。店舗入り口の扉にカード読み取り機を設置しており、会員登録を経て手元に届く会員カードをタッチすると扉が開く仕組みになっている。つまり、会員以外は店舗に入れない。会員登録は同店のHP から行い、会員カードは最短で翌日に届く。

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会員カードが無いと入れないので、セキュリティ面の心配はない。女性も安心して利用できる

 

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 利用コースは「使い放題チケット」と「ポイントチャージ」の2種類あり、前者は月額4,000 円、2か月7,800 円、3か月11,600 円で何度でもランドリーを使うことが可能、後者はポイント(1ポイント1円)を会員カードにチャージし、利用ごとにポイントが消費される。「『試しに使ってみたい』という人はポイントチャージがおすすめ」としている。

 

 また、「使い放題チケット」利用の場合、ランドリー以外にも、一眼レフカメラ、レイコップ、DIY工具セットなどをシェアできるサービスも行っている。

 

 同店を運営しているのは建設現場の足場に使う仮設資材のレンタルなどを行う日建リース工業㈱(本社・東京都千代田区)。同社の三浦俊樹さん、鈴木彩耶香さんにオープンの経緯について尋ねたところ、「近年、シェアがある種ブームとなっている中、当社がこれまで行ってきたレンタルとシェアは似ていると思いました。

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左上のカードリーダにタッチすると運転開始。まさに“コインレス”(機械は全てエレクトロラックス製)

 

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シェアロッカーにはレイコップ 、ダイソン掃除機、チーズフォンデュ鍋、DIY工具セットなど様々なアイテムが入っているが、一番人気は一眼レフカメラ

 

そこで、昨年(2016 年)4 月に新部署を立ち上げて、シェアを通じて人々の暮らしを豊かにするサービスの構想を練ることになりました。最終的には、これもまた、近年ブームとなっている、コインランドリーが『シェアサービスの一つの形』という考えに辿り着き、コインランドリーを軸として他にも多くのものをシェアできる空間として、Araeru の開業が決まりました。会員制としたのも限られた人数で空間、モノを利用するシェアサービスの理念からです」と話していた。

 

 出店地域に関して、当初は都心ではなく郊外への出店を検討していたが、同社で行おうとしている事業において、PCスマホの活用(会員登録、機械の利用状況の確認、洗濯終了後のお知らせなど)やIC カードでの入退店、機械の操作などを行うこと、そしてシェアサービスへの感度、という点から、店舗利用者の年齢層を20 30 代の若い世代に絞り、「それなら若者が多く集まる都市型店舗にした方が良い」ということで、新宿への出店が決まった。店舗周辺は同社の商圏調査によって若い世代が多く住んでいることが分かっている。

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会員カードを交通系ICカードに切り替えることも可能。この読み取り機にパスモやSuicaをタッチするだけ。

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同店の運営を行う日建リース工業、O to O事業部の三浦俊樹さん(左)、鈴木彩耶香さん

 

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こちらは、ワイシャツのプレス機。製作元は㈱イツミ製作所。下の写真は説明書で、「初めは難しいが2~3回使う間に慣れてくる」と鈴木さん。こちらも使い放題

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ロードバイク。「お客様の要望に合わせて色々なものを取り入れたい」と三浦さん

 

 オープンから2か月が経過した6月の時点での会員数は約100 名となっており、1か月50 名ペースで会員登録が進んでいる。三浦さんは「(オープンから日が浅く)まだ客層の正確な調査はしていないものの、店内の様子からは若い単身者の利用が多いと感じた」と話している。

 

 現在は新宿区に一店舗のみの試験的展開だが、「店舗で実施するサービスなど、お客様のニーズを抽出するためには、複数店舗を展開してデータを取らなくてはならない」と話しており、今後、店舗数を増やしていく方針だ。

 

 サービスに関する問い合わせは同社(TEL 03-4550-1891)まで。

 
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