コインランドリー情報誌 ランドリービジネスマガジン LBM

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24時間営業の利点を活かして宅配ロッカーを設置 再配達問題の解消と来店増加の相乗効果を期待、店舗間の配送にも活用!

REPORT ㈱wash-plus 千葉県浦安市&東京都江戸川区


インターネット通販の拡大により、宅配物の総数は年々増加傾向にある。受取人不在による再配達の件数は、宅配物総数の2割超を占め、これが宅配事業者の大きな負担となっている。その解決策として、導入が進んでいるのが、24 時間いつでも荷物を受け取れる宅配ロッカーの設置だ。 このほど、本誌創刊号で取材したコインランドリー㈱wash-plus(ウォッシュプラス、千葉県浦安市)が、コインランドリー業界で初めて宅配ロッカーを設置したと聞き、取材した。

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高梨健太郎社長

 

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プドーステーションを設置したwash +中葛西店

 

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創刊号で話題となったアレルギーの子供のために開発したアレルゲンフリーの洗剤、スーパーアルカリイオン水に続いて、再配達問題の解決にも着手。地域社会への貢献を続けていく

 

 

同社の高梨健太郎社長によると、設置は今年4月。場所は、東京都江東区の中葛西店。宅配便最大手のヤマト運輸と宅配ロッカーシステムを手掛けるフランスの企業、ネオポストグループが共同出資するPackcityJapan ㈱(パックシティ・ジャパン)の宅配便ロッカー「Pick Up & Drop Off station(プドーステーション)」というもので、ECサイトにて商品購入時、もしくは再配達のお知らせが着た際に、希望の場所のプドーステーションを選択すると、宅配業者が該当のステーションに荷物を届ける。利用者にはパスワードがメールで送られ、ロッカーに設置されたタッチパネルにパスワードの入力と署名を行うと、扉が開いて荷物を受け取ることができる。パスワードの入力から荷物の受け取りまでは10 秒程度で行える。

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タッチパネルでの簡単操作

 

複数の宅配業者の荷物を1か所で受け取ることができるサービスで、これまで都市圏の駅沿線を中心に、スーパーや地方自治体の駐車場などに設置を進め、2016 年12 月時点での設置台数は100 台。現時点で利用可能な宅配業者はヤマト運輸とSFエクスプレスの2社だが、今後拡大予定で、2020 年までに5,000 か所以上の設置を目指している。コインランドリーへの設置は今回が初の試みで、配達に関する問題が山積みとなっている中、新たな受け取りインフラとして期待される。

 

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中葛西店にあるスーパーアルカリイオン水生成装置。同店で生成し、ボトルに詰め、他店舗の宅配ロッカーに送る、という計画だ

 

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新店舗も次々と準備中

 

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“監視員”として、子どもの“惹き付け役”として大忙しのロボット・Pepper

 

設置について高梨社長は、「今年1 月に宅配ボックスに関する助成金の話を耳にしたことがきっかけだった。24 時間営業のコインランドリーだからこそ、昨今の配達に関する問題を解決できるはずと思い、すぐにヤマトに連絡した」という。 宅配ロッカーのスペースは、ウォッシュプラスによる無償提供。設置に係る費用、維持・管理等は全てパックシティ・ジャパンが負担する。そのため、宅配ロッカーの設置によって何か直接的な利益が得られるわけではない。高梨社長は「最大の目的は、コインランドリーという無人スペースを活用し、社会の課題を解決していく『地域インフラ』の構築だが、再配達の問題解決だけではなく、来店によるコインランドリー利用の相乗効果にも期待している」と話す。さらに、今後オープンしていく店舗には、創刊号の取材記事で紹介したスーパーアルカリイオン水(SAW)の生成装置は置かず、タンクを設置する方針。生成装置のある店舗からSAWを配送することになるが、当然送り先となるコインランドリーは無人のため、受取先として高梨社長自らがロッカーを活用したい意向もある。

 

同社では今後、浦安市内の既存店を中心に順次宅配便ロッカー設置店舗の拡大を図っていく方針で、「新規店舗に関しては設置できる店舗から積極的に設置していく」としている。

 
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