DATA：【コインに関する調査①】1万人を超える消費者が答えた、コインランドリーに消費者が求めるものは？ 高まる〝大物洗い〟のニーズ 直近１年以内の利用者の50％以上は、 布団・毛布を洗いに来店！（マイボイス㈱調べ）
最近ではテレビ・ラジオの番組や雑誌等で特集を組んで話題に取り上げられることも増えてきたコインランドリー。ランドリー業界を取り巻く環境もここ数年で大きく変化を遂げてきたが、ここで気になるのが、現在、コインランドリーの利用者は世の中にどれほど存在するのか、そしてどんな目的で利用されているのか。カフェ併設、女性専用…古くから見られた「銭湯横の古びた店舗」とは大きくかけ離れた〝進化系コイン〟が続々登場する中、世間の人達はコインランドリーにどのようなイメージを抱いているのだろうか？
その実態把握のために大いに参考になるデータとして、今回はマイボイスコム㈱（東京都千代田区）が実施し、消費者10,612人から回答を集めた、コインランドリーの利用に関するアンケート調査（調査期間 2019年１月１日〜５日）を紹介し、コインランドリーの〝現在〟に迫る。
回答者の性別と年齢
①直近１年間のコインランドリー利用頻度：あなたは直近１年間にコインランドリーを利用しましたか。
※回答対象…全員
直近１年間のコインランドリーの利用者数は全体の２割
直近１年間のコインランドリーの利用者は全体の２割。利用経験者は６割。10・20代が低く、男性50代で高くなっている。
利用頻度は年１〜２回がボリュームゾーン。直近１年間の利用者に占める月１回以上の利用者の比率は２割強。出店ラッシュとは裏腹に、「普段使い」のユーザーはまだまだ少ないようだ。また、女性50〜70代では「年１〜２回」の比率が高く、利用頻度が低いことが窺える。
②コインランドリーの利用場面：あなたはコインランドリーをどのようなときに利用しますか。（複数回答可）
※回答対象…直近１年間にコインランドリーを利用した方
利用のニーズはダントツで「大物洗い」と「乾燥」
コインランドリーの利用場面は「毛布やシーツ、カーテンなどの大物を洗う」が直近１年間の利用者の55.8％、「乾燥機を使いたい（自宅に乾燥機が無い、雨天ほか）」が32.3％。この2項目が圧倒的な支持を集めた。
「毛布やシーツ、カーテンなどの大物を洗う」は女性や高年代層での比率が高い傾向。「洗濯物の量が多い」などは10・20代での比率が高くなっている。
利用頻度が週に２〜３回以上と高い層では、「洗濯物の量が多い」、週に１回程度・月に２〜３回程度の層では「乾燥機を使いたい（自宅に乾燥機がない、雨天ほか）」が1位になった。
③コインランドリーの利用時間帯：あなたがコインランドリーを利用するのはどのような時間帯が多いですか。（複数回答可）
※回答対象…直近１年間にコインランドリーを利用した方
利用時間帯は圧倒的に「午前中」。一方、利用頻度が高い層は…
コインランドリーの利用時間帯は「平日・午前中（８〜12時台）」、「休日・午前中（８〜12時台）」が直近１年間利用者の各２割強でボリュームゾーン。利用頻度が週２〜３回以上・週に１回程度と高い層の利用時間帯は「平日・夕方（16〜18時台）」「平日・夜（19〜22時台）」などの比率が高くなっており、単身者や共働きの世帯で、日中は家事ができず、仕事を終えて帰宅してから溜まった洗濯物をコインランドリーで洗うのかもしれない。
コインランドリーは24時間営業も多いが、そうでないお店は「早朝（朝4時〜7時台）」、「深夜（23時〜朝3時台）」の利用比率も参考にして頂きたい。
④コインランドリーの利用時に重視する点：あなたがコインランドリーを利用する際に重視する点をお聞かせください。（複数回答可）
※回答対象…直近１年間にコインランドリーを利用した方
「アクセスの良さ」を重視する人が70％以上を占めた
コインランドリー利用時に重視する点は、直近１年間の利用者では「アクセスの良さ」が71.1%、「料金」が43.6%、「駐車場の充実度」、「毛布や布団など、大物の洗濯物に対応」、「清潔感」などが各３割前後となっている。
「駐車場の充実度」は高年代層、「毛布や布団など、大物の洗濯物に対応」、「清潔感」、「店内の明るさ」などは、女性50〜70代での比率が高くなっている。洗濯物を「干す」作業が難しい高年代層では乾燥機のニーズが高まっており、車で来店するケースも多い。高年代層を受け入れられる店づくりというのも今後は重要になってくるのではないか。
⑤コインランドリーの利用意向：あなたは今後、機会があればコインランドリーを利用したいと思いますか。 現在利用している方は今後も利用したいと思いますか。
※回答対象…全員
直近１年以内の利用者は８〜９割が「また利用したい」
コインランドリー利用意向者（「利用したい」、「まあ利用したい」）は36.2%。非利用意向者（「利用したくない」「あまり利用したくない」）は35.5%となった。直近１年間の利用者では各８〜９割が利用意向を持っているが、直近の利用が１年以上前の人は利用意向が３割強となっており、１年以内に再び来店させる施策を講じることが重要と言えよう。
⑥コインランドリーのイメージ：あなたはコインランドリーについてどのようなイメージをお持ちですか。（複数回答可）
※回答対象…全員
「料金が割高」と感じている利用者が多かった
コインランドリーのイメージは、「不衛生」、「気軽に入りやすい」、「料金が割高」が全体の各２割強、「気軽に入りにくい」、「明るい」、「汚い」、「怖い」などが各８〜10%となっている。また、ボリュームゾーンは「特にない」で28.8％という結果に。競合店との差別化に向けて、店舗の認知強化やイメージ戦略への取り組みも必要かもしれない。
⑦利用したいと思うコインランドリーの特徴：あなたはどのようなコインランドリーであれば利用したいと思いますか。（複数回答可）
※回答対象…全員
「清潔感」を求める声が半数以上
利用したいと思うコインランドリーの特徴は「清潔感がある」が51.0%、「店内が明るい」、「毛布や布団など、大物の洗濯物に対応」、「防犯対策が充実している（防犯カメラ、外から見えやすいなど）」、「料金が割安」、「洗濯・乾燥が短時間で終わる」、「洗濯機・乾燥機が高性能」などが各３割。女性からは防犯対策と関連して「女性専用」を求める声も多かった。
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