コインランドリー情報誌 ランドリービジネスマガジン LBM

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KEY WORD〔新規参入〕:あの“トヨタ”がランドリー業に参入、メカニックマンが洗濯物を洗ってたたむ/トヨタが洗濯代行の店


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 コインランドリー、クリーニング(取次)、洗濯代行という新しいスタイルを確立した、㈱アピッシュ(東京都渋谷区、山崎美香社長)が展開するWASH&FOLDの「水戸千波(せんば)店」が2019年11月30日に茨城県水戸市千波町にオープンした。WASH&FOLDとしては25店舗目で、茨城県内では初の出店となる。


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 この店を運営するのは茨城トヨペット㈱(幡谷定俊社長)。茨城県内でトヨタ自動車の販売店であるトヨペットを30数店舗展開する企業で、「トヨタ系列でランドリーを運営するのは、おそらく初めて」と同社の社員で同店のマネージャーを務める岡崎哲也氏。

 

f:id:murakamihjm:20200413164601p:plain写真:岡崎哲也マネージャー(右)と川原場英春氏。2人ともクリーニング師資格を取得した元メカニック



 国内では少子高齢化の進行に加え、“若者の車離れ”も深刻だ。そこで同社では、自動車販売以外の事業にも取り組んでおり、本社である茨城トヨペット水戸千波店の向かいにあるWASH&FOLDの店舗は、同社が運営していたauショップの跡地(auはトヨペット内に移動)だという。

 なぜ今回、同社は新規事業としてランドリーを選んだのか。自動車販売とは全く接点がなさそうだが、実はそれが参入する大きな要因となったと岡崎マネージャー。「車に関するサービスは販売以外でも半年や1年ごとの点検で、日常的なサービスではない。そこで、日常的なサービスを提供する事業の中からいくつか候補を選定、水戸でも共働きや高齢者が増えているので、地域貢献にもつながる洗濯代行の事業に魅力を感じた」ことから、その分野でトップを走るWASH&FOLDのフランチャイズに加盟した、というわけだ。

 店舗は岡崎マネージャーを含め、延べ4名で運営。そのうち、岡崎マネージャーと川原場英春氏はワイシャツ仕上げの実技試験もある茨城県にて、クリーニング師の資格を取得している。ちなみに二人ともトヨペットではメカニックを担当しており、ランドリーの事業はメカニックのサービスと共通する部分もあるそうだ。


 冒頭でも触れたとおり、WASH&FOLDではコインランドリー、クリーニング、洗濯代行を3本柱としているが、それぞれの割合について、本部のアピッシュでは「地域によっても違いがあるが、平均的には洗濯代行が50%、コインランドリーが25%、クリーニングが25%」だとする。水戸千波店では現在、「ほぼ3分の1ずつ」とのことだが、洗濯代行そのものがサービスの認知度もまだまだ低いため、定着するまでに時間がかかる傾向にあるとアピッシュも話している。

 その洗濯代行の価格はWASH&FOLD全店共通で、店舗に持ち込む場合、専用バックの小サイズ(シャツ30枚分)が1,500円、大サイズ(同60枚分)が2,200円。それぞれプラス1,000円でデリバリー(集配サービス)も行っており、同店の場合、デリバリーの方が若干多い。デリバリーの利用者は法人が中心で、自動車ディーラーや美容室、電子機器メーカーにクリニックなど。持ち込みでは共働き世帯や独身男性が利用している(金額は全て税別)。



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写真:洗濯代行は自動車ディーラーや美容室、クリニックなど法人によるデリバリーの依頼が多いという

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写真:︎同店の料金表

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写真:洗濯代行用の設備は10㎏の水洗機が2台と14㎏の2段式乾燥機にスニーカー用の乾燥機が各1台。スニーカーは700円から


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写真:デリバリー用の車


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写真:コインランドリーは近隣の主婦の利用が多い。設備は水洗機が大型1台、中型・小型が各2台、乾燥機が大型2台、14㎏の2段式が3台



 同店とトヨペットをはさむ国道50号線は常に渋滞しているような通りであったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で車の往来も減少。同店も営業時間の短縮を強いられる状況であるが、「『洗濯代行のお店ができて嬉しい』との声もいただいており、認知は低いもののサービスを待っている人がいるので、やりがいがある」と岡崎マネージャーは明るい笑顔で話してくれた。


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写真:本来、洗濯代行などは8時~20時だが、新型コロナの影響で時短営業中



 なお、洗濯代行の利用者には獲得したポイント数に応じて、向かいのトヨペットにてエンジンオイル交換や車体撥水コートの無料サービスを行っているほか、トヨペットでは来店客に洗濯代行のチラシを配布しているという。



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