FRANCHISE：㈱エムアイエス／売上の良い店を作るために何をする？ 〝No.1営業マン〟が語るランドリービジネス
投資家からも注目されるビジネスであるコインランドリーでは、フランチャイズから開業するオーナーも多い。そのため業界には様々なFC本部が存在するが、その中でも全国で「mammaciao（マンマチャオ）」を約580店舗展開している㈱エムアイエスは2000年設立の老舗で、これまでにツルハドラッグ、オートバックスなど国内のメジャー企業にもランドリー経営を提案し、開業した実績を持っている。
そんな同社の〝No.1営業マン〟である、古川拓弥さんに2020年12月４日、オープン初日となった神奈川県横浜市の「マンマチャオこどもの国店」にてインタビューを行った。
写真：エムアイエス営業部営業企画課の古川拓弥課長
写真：マンマチャオこどもの国店。カド地は看板を大きく見せられ、視認性ＵＰに繋がるという。また、今まではなかった「布団洗い」の文字で、布団需要を取り込む狙い
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——まず初めに古川さんが所属する営業部の仕事について教えてください。
開業希望者に対して機械構成も含めた物件の提案を行っています。最近は既存オーナーの増店ニーズも高まっていますね。１人で６店舗を持つ方も！
——古川さんの実績は？
私は関東近辺を担当しているのですが、これまで手掛けたのは61店舗。在籍営業マンの中ではトップです。
——心掛けていることは？
投資ビジネスとして始められる方も増えていますが、やはり「儲かるイメージが湧きにくい」という方が非常に多く、開業希望者からかなり突っ込んだ質問をされます。そこで心掛けていることは、オーナーの立場に立つことです。どんな営業職にも必要な要素かもしれませんが…
——オーナーの立場に立って考えるとは？
10〜20万円の買い物ではありませんから、考えることは色々あるのですが、例えば立地条件はGoogleマップである程度分かりますけど、画面上で見るのと実際に行った時の雰囲気が全く違うことも多々あります。商店街があっても、実はシャッターが閉まった店ばかりだとか。競合店があるにしても、立地が悪いにも関わらず機械の稼働状況が良ければ、「良い店を作ればお客さんがつく」と判断して出店することもあります。
——売上についてはどんな説明をしている？
中には初月から爆発的に売れる店もありますが、それは稀な例で、初年度はどうしても手出しが必要です。大切なのはオープンから3か月の間に、いかに周りに住んでいる人に認知してもらえるかが重要で、売上は少しずつ上がっていくものだと説明しています。
——売上の良い店の基準は？
通常、50〜100人のヘビーユーザー（週に２〜３回利用する人）を囲えれば、月に50〜60万円を売り上げられるようになり、軌道に乗ると考えています。
——50〜100人と聞くと簡単そうだが？
有人店であれば、接客の良さなどでアピールできますが、無人店ですので固定客をつけることが難しいです。そこは地道な取り組みが必要だと考えています。
——こどもの国店のポイントは？
現地視察後に提案しましたが、ポイントは①開発段階の街②マンションの建設が著しい、以上の二点から人口増加が今後も見込めると判断しました。また、③カド地の物件で看板の視認性が高い④同じ建物にクリーニング店もあり、その地域内で洗濯という家事がある程度完結する利便性⑤２車線の生活道路沿い、といったことも決め手でした。
写真：2車線の生活道路。左手の建物の一番奥が店舗。右手にはマンションが並ぶ
——２車線の生活道路沿いのメリットは？
車がゆっくり走るため、店舗の視認性が上がることです。国道沿いは一見好立地ですが、結構皆さんスピードを出して走行するので、お店が認知されにくいケースがあります。
——機械構成にもポイントがあるそうですね
近年、布団洗いのニーズが高まっていることから、今回は関東圏で２店舗目となる、23キロ２段式乾燥機を入れて、ドラム数を増やしています。
写真：関東では２店舗目となる23キロの二段式乾燥機
——今後は開業希望者にどんな提案をする？
競合店が増えているので、今までのように良い場所に出店しても何もしなければ売上は上がりません。
先ほども「大切なのはオープンから3か月」とお伝えしましたが、そこで当社で今実施しているのが500円のプリペイドカードによる販促です。無人のお店でも、ものをあげるという販促ができると幅が広がります。ポスティングや折込チラシと組み合わせるなどして、まず来てもらえるような施策でオーナーをサポートしていければと考えています。決済面でもこれまではオプションだったプリペイドカード端末を基本パッケージに含めました。これによりさらに多くのお客に選ばれる店にしていきたいです。
——ありがとうございました
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