コインランドリー情報誌 ランドリービジネスマガジン LBM

国内唯一無二のコインランドリービジネス情報誌




KEY WORD:目の前出店/すぐ近くに競合店ができてしまった!「店舗存続のため価格で対抗」とやむなく値下げ

f:id:murakamihjm:20210907131901j:plain 

 国内のコインランドリー施設数について現在、公的なデータはなく、LBMが予測値として発表しているもの=上のグラフ=がメディア等でも広く引用されている。そのグラフを見ると、これまでずっと“右肩上がり”となっているが、ここ最近は少し様子が変わってきているようだ。

 コインランドリーはコロナ禍にあっても「ほぼダメージを受けていない」とされていることもあって、全国で新規出店が順調に進んでいる。しかし、その中には既存店の「目の前」や「数軒隣」など、すぐ近くに誕生するケースもある。すると利用者の心理として、どうしても“より新しい方”に魅力を感じる人が多くなるため、既存店は苦戦を強いられるようになり、テコ入れ策として価格競争=値下げをする——地域によっては、そのような光景が見られるようになった。

 もともと「10分100円」だった乾燥料金を、競合誕生後に「20分100円」にした都内のランドリーもあり、「生き残りをかけ限界に挑戦」とのPOPも。このオーナーに話を聞くと、「やはりすぐ近くに競合ができた影響は大きく、売り上げは激減。閉店も頭に浮かんだ」。

f:id:murakamihjm:20210907132013j:plain

写真:近隣に競合店ができたため、それまで「10分100円」だった乾燥料金を「20分100円」にした都内のランドリー

f:id:murakamihjm:20210907132029j:plain

写真:その乾燥機には「生き残りをかけ限界に挑戦」とのPOPも



 また、同じような境遇にある横浜市のランドリーには、「大変な苦戦が予想されるため、店舗存続のため価格で対抗し、限界まで続ける」との貼り紙があり、ここでも大胆な値下げを行っているようだ。

 このことは、長く続いた“右肩上がり”の局面が変わってきたことの現れであろう。

 しかし、コインランドリーの利用率はまだまだ低いし、コロナ禍で人々の衛生意識が向上、これまで未開拓だった敷ふとんも含めた寝具類には複数のメーカーが注力しており、今後も大いに成長が見込める分野だ。

 コインランドリーは無人で24時間営業という店が多く、差別化を訴えることが難しい。そのため、ただ「店を出せば当たる」のは難しくなってくるかもしれないが、オーナーの情熱や思い入れ、特徴のある店づくりなど、しっかりとした戦略があれば、まだまだ市場は広げられるはず。LBMも業界唯一の専門メディアとして、今後も様々な情報発信を行っていきたい。

 

 

LBM 読者登録 お済みですか? 

www.lb-mag.com


ランドリービジネスマガジン(LBM)は、どなたでも無料でお読みいただけるフリー雑誌ですが
読者登録 いただきますと、毎号発刊時・サイト更新時にメールにてご連絡させていただきます。
お読み忘れの無いように!ぜひご登録ください。

f:id:murakamihjm:20171120172128j:plain